身軽に引越し準備
家賃を抑える為に引越してみることにした。
その為に色んなものたちを片付けて、手放した。
阿蘇のバターキャラメルの箱で作ったメモ帳。
京都でガチャした舞妓さんミニフィギュア。数百円なのにちゃんと出来てる〜。
ガス代をかなり浮かせた、お鍋の保温調理器。1分沸騰、20分放置でごはんが出来た。
ローテーブルや小机なども。
リサイクルショップで引き取ってもらったり、寄付したり。(さすがに手作りメモ帳はゴミ箱だけど…。)
別れは、苦手だ。モノであっても。
どれも大切に思ってた存在だから、心が痛む。
でも身軽になりたいから、大切にためておいたものは、定期的に流して循環させる必要があると思っている。
そして身軽になってみると、今度はより一層大切なものがやってきたりするのだ。
人生はその繰り返し。
らせん階段だ。
切ないけど、美しい行為にも思えるし、そして楽しい。
人生5回目の引越しだけど、引越しが好きなのは、らせんが一つぐるっと上がる感じがするからなのかもしれない。
6月15日(木)ー16日(金)
イタリア最後の午前の時間。
朝頑張って早く起きて、小豆の雑草抜きを1時間手伝う。仕事熱心なGくんは暑さで倒れたことがあるという。熱中症には注意だよ!!
8時半頃、パパお手製の朝食を頂く。
パンやパウンドケーキはママのお手製だそう。これにエスプレッソを加えたら、ザ・イタリアの朝食って感じのメニュー。(私はカフェインがダメなので、この写真の後に人肌に温めたミルクを頂きました)
午後8時に空港へ向かって出発するのに、まだあと10時間以上ある。
この日は幸か不幸か、月一のブルーデイに当たってしまい身体がダルくとても眠かったので、朝食後に犬と遊んでから数時間、午後2時くらいまでガン寝した。
予定を入れなくてよかった…。
その後はイタリア旅行の日記を書いたり、昨日買っておいたピザとヨーグルトを昼食に頂いたり、荷物整理をしてゆったり過ごしていたら、あっという間に8時に近づいてしまった。
これはこれで気持ちの良い時間となった。
ファミリーで写真を撮って、最後の挨拶をしてGくんの車で宿を出た。
今回の旅では実に色んな人にお世話になった。
イケメンで心優しく、日本人みたいな穏やかな心を持つGくん。
おおらかで朗らかで、若くて太陽みたいにキラキラしてて、イタリアの文化に馴染む自立したマインドを持つ、Gくんの日本人妻、Mちゃん。
宿で食住のお世話になったGくんのファミリー。
2日目にローマを案内してくれた、ちょっと押しが強いけどジェントルマンなKくん。
一緒にフィレンツェへ行き、会社にお邪魔し、夜ご飯を共にしたクリスティーナ。
Avezzano で3日間を一緒に過ごしてくれたAくんとそのファミリー。またAくんの友達。
本当にありがとう!
送迎の車の中で、空港に向かっている間、Gくんが好きだというTMネットワークの80年代の曲を流してくれた。
なぜイタリアでTMネットワーク…とちょっと面白かった。
Gくんは「もし今TMネットワークがイタリアにコンサートに来てくれたら、ぜっったいに行きます」と語気を強めて語っていた。えーファンレター書けばいいじゃん来てくれるかもよーと話す。(Gくんは日本語ペラペラ)
さて…。空港でGくんに最後の挨拶をして別れ、ここからはまた十数時間のひとり旅となる。
多少のハプニングも少々。
カタール航空だったのだけど、トランジットするドーハでは時間が1時間半しかなかったのに、到着時刻が遅れていたので荷物検査の時にはすでにラストコールの時間だった。
見知らぬ巨大な空港の中で大変焦り、荷物を預けなかったのでバックパックを背負って大疾走。
ゼイゼイ言いながら羽田行きの飛行機に乗り込む直前のチェックインではその様子を見て「Are you tired?」と微笑みながら聞かれる始末。ええ、大いに疲れておりましたとも。
しかも、ラストコールなはずだったのに、30分以上は飛び立たなかったし、後からノンビリやって来る人々が大勢いたのだった…。
ラストコールの表示に慌てずに、出発時刻をしっかりチェックすべきでしたね。。。
帰りの飛行機では、行きにも観た「美女と野獣」をもう一回観た。帰りは英語の字幕バージョンでお勉強。
しかしカタール航空さん、ゼイゼイ言いながら搭乗したのでCAさんにお水を頼んだのだけど、離陸直前で忙しかったのか全然もらえず、3回くらい言ったけど結局お水をもらえたのが食事の時だったです。。
それから、自分の座席のイヤホンから異常音がしたので空いていた隣席に移動したら、こちらはモニター画面が固まったです。。
CAさんを呼び出したらイヤホンを替えてくれたけど、それでも異常音は変わらず、もちろん隣席の画面も止まったまんま。。
結局後ろの席も空いていたので、そこで映画を観て2回目なのに再び号泣しましたとさ…。
ま、飛行機での出来事も含めて、楽しいこともビックリすることもエーって思うことも、トータルで色々と味わえた旅でした。
羽田に着いたのが翌日夜22時半。
疲れたけど達成感のある疲労で身体がホワホワしてた。
またイタリア行くぞー!!!
6月14日(水)③最後の夜は料理レッスンとディナー
農作業のお手伝いを終えて、心地いい疲れの中、夕方(といっても午後7時半くらい、外は明るい)からは料理レッスン。
レッスンと言っても、宿主(Gくんのパパ)の調理を見て、野菜を少し切らせてもらったくらいだけど、自家製のものをふんだんに使ったオーガニックな料理はとても面白かった。
まず「ファリナータ」という、スペルト小麦(ファッロ)と玉ねぎ、ローズマリーとオリーブオイルのシンプルなオーブン焼きを作ります。卵やチーズを使用しない、昔は貧乏な人の為の料理だったそう。
ダンディーお茶目パパ、玉ねぎを切る。
自家製オリーブオイルとローズマリーを投入。
お次は、「ファロット」という、スペルト小麦のリゾット。こちらもシンプルで、玉ねぎとズッキーニと自家製ベーコンを入れたリゾットになります。
「今日はスペルト小麦祭り!」だそう。
ズッキーニ、玉ねぎ、自家製ベーコンを炒める。奥のお鍋はサフラン入りのブイヨンスープ。
自家製無農薬小麦なので、どうしても違うものも混じってしまうから、念入りにそれを取り出すパパ。
小麦をフライパンに投入。ブイヨンスープを入れて煮込む。水分が飛ばないように、煮込みながら少しずつスープを足していく。
レストランではお皿の準備。今日は宿のファミリーの食事にご一緒させてもらえることになった。
やっぱりイタリア人の皆さんは食べるの早い。そして一皿一皿順番に頂くのだけど(ファロット→ファリナータ→ソーセージ、サラダ)一番早いパパは私が食べ終わるのをずーーーーっと待ってくれていた。おかしいな、日本では早食いの私なのだが…。
一皿一皿ファミリーの皆んなが食べ終わってから次に進む習わしなので、Gくんの日本人妻も毎回急ぐらしい。
また、ここの農家に嫁いで半分自給自足みたいなオーガニックな食生活になってから一年経って、太りにくくなった、とGくんの日本人妻。イタリア料理カロリー高そうなのに、逆なんだね。添加物の味がわかるようになった、とも言っていた。
そういている間に、スペルト小麦のソフトせんべいとアイスのデザートまで出てきた!促されるまま、2つも頂いてしまったよ。美味しかった〜。
さらには「食後酒」という存在まで…なんて豪華な…。恐縮です。
ファリナータは外がカリカリ中がジューシーですごく美味しく、ファロットもシンプル素材なのにコクがしっかりあって本当に美味しかった。
思い出深く、忘れられないイタリア最後の夜となりました。
「レシピを忘れずに日本で作ってごらん」とパパとGくんからスペルト小麦粉を頂いたので、近く挑戦してみたいと思う〜。
6月14日(水)②海と農作業のお手伝い
いきなりの海です。
なんとなく、湘南っぽい?と、日本人の奥さんを持つGくんと笑う。
午後ローマからカンポリオネ駅まで電車で戻ったあと、駅までGくんに車で迎えにきてもらって、近いというのでここの海に連れてきてもらった。
そして最初に泊まった農園B&Bに戻った。車で10〜15分。
さて!戻ってからは、楽しみにしていた、農作業のお手伝い。
※イタリアの田舎の宿はアグリツーリズモといって農業と料理の体験と宿泊がセットになっていることが多い。
ここの宿La Fattoria Di Poldoの農園の敷地は東京ドーム10個の広さだそう。
全部案内してもらうわけではないのにそれでも広すぎるので、マウンテンバイクで行くことに…!
どこまでも続くオリーブの木々
そんなお馬さんが仔犬たちに遊ばれるの図
最初は仔犬たちに追いかけられて馬さんが逃げまくっていたのが面白かった。惜しくもシャッターチャンスを逃したけど…。
ここは家庭菜園というけど、そんなレベルの大きさの畑じゃないよ
小豆の葉、はじめて見た。雑草を抜くお手伝いをしばらくさせてもらった。
長くなってきたのでまたまた続く。
6月14日(水)①午前中は最後のローマ歩き
午前中はローマ最後の時間。
クリスティーナに教えてもらった、カンポ ディ フィオーリ広場の市場に行くことにした。
暑かったので、テヴェレ川沿いを歩いて少しでも涼を求めた。
オフラインアプリ「maps.me」のおかげで、wi-fiがなくても順調に歩けてなんなく広場到着!
日本にない色どり。
市場を一周したあとは、近くのブティックでリネンのトップスが安かったので即決買い。
適当な教会に入ってみたら、またイエスズ会だった。ジェズ教会とほぼ同じ雰囲気だった。
ここに祀られてる聖人さんも、スペイン人のザビエルさんと同じく、イタリア人でなくポルトガル人だと教会の係の人が教えてくれた。
その後もどんどん北上していったら、またも名作「ローマの休日」で超有名なスペイン広場を偶然発見。
観光客を狙う造花売りのあやしげな人たちをかわしながらの、階段の上からの眺め。
ここで、午前のローマ歩き、タイムアップ…。残念!!もっといろんな教会見たかったー。
切なくなりながら修道院に戻り、テルミニ駅へと向かう。
これから最初の農園B&Bに戻り、最後の一泊を過ごす。
今日だけは、農園B&Bに、農作業の手伝いプログラムと、料理レッスンと夕食をお願いしている。
楽しみ。
だけど、まだ少しだけ時間があって、ローマの教会に未練があったので、テルミニ駅付近の大きな教会に行ってみた(教会の名前失念)。
そのためにバックパックを背負って約一駅歩いたけど、猛烈に暑くて疲れた。
しかし…。
迷いつつゼイゼイ言いながら到着するも、お昼休み中!しかたなく外観のみ撮影。
なんだか、イエズス会の教会はお昼休みがなかったけど、けっこう多くの教会にお昼休みがあるみたいで、けっこうな頻度でその時間にぶち当たり教会に入れないということが多々あったのが残念だった。
教会は無料だから、ふらふら歩いて教会内をボーッとして街歩きする、てのをやりたかったけど今回はそんなに出来なかった。だから(いつになるかわからないけど)次回のリベンジを誓う。
心残りだけれど、さようならローマ…!!!また来るよ!!!!!
6月13日(火)②フランシスコ・ザビエルに想いを馳せる
テルミニ駅に戻り、駅ナカにあるカフェで軽食ランチを済ませていざ荷物を取り戻す。
預ける時に比べ、引き取り時は混雑もなく比較的スムーズだった。
バックパックを背負って再び修道院へ。あっつくて汗ダラダラなのだけど、ローマを歩きたい!と強い気持ちを持ち、3時間ほどのひとり旅に出た。
北上しながら、まず修道院から徒歩7〜8分で着く、名作「ローマの休日」でおなじみの「真実の口」。
もう16時をまわってて閉まってたのに、私みたいな観光客が少なくない。
さらに北上していく。
ヴェネツィア広場付近にある、日本人には超有名なフランシスコ・ザビエルさんがいらっしゃる、イエスズ会のジェズ教会。ふら〜りと入ってみた。
そしたら思いがけず長居したくなった。ここも修道院と同じく居心地が良かったから。
椅子に座ってみたり、ゴシック様式の美しい教会の造りに惚れ惚れしてみたり。
そして、フランシスコ・ザビエルさんがいらっしゃる場所を探して…。
ザビエルさんの右手が祀られていた…!!(写真中央、丸い鏡のようなものの真ん中にある黒い縦筋がそれのようです)
どうしてザビエルさんに想いを馳せたのかというと、実は数ヶ月前に私は縁あって長崎に行っている。九州から広まったキリスト教、そして罪のないキリシタン達へのひどい弾圧…。壮絶な歴史を経ても根絶することなく定着を勝ち取った日本のキリスト教。
長崎の地でこの歴史に触れてから、イタリア・ローマに来て、思いがけず日本への最初の布教者ザビエルさんに会えた。
当時船で3年かかったスペイン・イタリア〜日本のものすごい距離を、今は10数時間で行ける。
布教者はどれだけの思いで日本までやって来たのだろう。それを受けてキリシタンたちはどれだけの深い信仰心を持つに至ったのだろう…。
長崎で当時の木彫りのマリア像を見た。残酷な史実の記録を見た。
そしてローマでザビエルさんの右手を見た。
その歴史に生きた人達の詰まった想いの数々を想像するだけで、圧倒されてジェズ教会でしばらくその場から動けなくなってしまった。
長くなってしまったが…。
こうして好きなだけもの思いにふけった後は、ジェズ教会で有名な天井のフレスコ画を鏡から見た。
ああ、素晴らしかった。
そんなこんなで夜7時をまわり、ローマでOLをしているクリスティーナと待ち合わせ。しかしメールのやり取り(日本語)がすれ違いすぎて、会えたの8時くらいになってた。
お互いに平謝りする。
その後気を取り直して2人で入った洒落乙なレストラン(緑で隠れて洒落乙さと賑わい具合がわからない!汗)
料理撮り忘れたけど、生ハムのクロスティーニ(パン)とピッツァマルゲリータとなんか不思議な色々と入ったパスタ。
普通に舌鼓。
彼氏がいるとか、好みの男性とか、女子会トークが炸裂だった。
帰りはクリスティーナが修道院まで送ってくれた。本当にやさしくて気配り細やかな日本人みたいな心の女の子。
途中でクリスティーナおすすめの、カピトリーニ美術館の高台から見えるフォロ・ロマーノの遺跡の景色を満喫した。暗くて写メに景色がおさまらなかったけど、クリスティーナの笑顔みたいに美しかった。
別れ際、お土産をもらってハグをして、「残りのイタリア旅行を楽しんで!」と相変わらずの流暢な日本語で言ってくれた。涙。
修道院に戻ってシャワー。そして清潔なベッドに横になる。
なかなか寝付けなかったけれど、「しあわせな旅行だなあ」としみじみ思った。